あなたがふだん何気なく使っている言葉。
その中に、愛ややさしさ はありますか?
家族に、パートナーに、友人に、職場の人に。
そして――自分自身に。
ふとした瞬間に、
心ない言葉をかけていませんか?
今日は、私自身の体験を通して得た
“小さな気づき” を3つまとめてお届けします。
①「私はクズだ」と笑いながら言った日の翌朝
先日のことです。
私は小さな失敗をしました。
客観的に見れば大したことではないのに、
情けなさが込みあげてきて…
何度も何度も、
「私はクズだ〜」
と、笑いながら自分に言っていました。
次の朝。
私は驚きました。
喉がパンパンに腫れていたのです。
すぐに腫れは引いたものの、
昨日 自分に投げかけた“ことば”を思い出し、
なんとも言えない感覚になりました。
言葉は心だけじゃなく、体にも影響する。
そのことを、あらためて実感しました。
②自分を語るとき、無意識に「お前」と言っていた
別の日のこと。
教育分析(自分を深めるためのカウンセリング)の中で、
私は自分自身のことを説明しながら、気づきました。
「お前はさ…」
自分に向かって “お前” と語り始めていたのです。
その後には、当然ながら
自分を責める言葉が続いていました。
もしクライエントさんが
自分のことを「お前」と呼んでいたら…?
きっと胸の奥がギュッとなると思います。
その瞬間、私は思いました。
「あぁ、私は自分にだけ厳しくしていたんだな」
③ 他者にやさしく、自分には厳しい…そんなときがある
私は、心理カウンセラーであり、心理学の講師です。
クライエントさんにも受講生さんにも、
できるだけ愛情をこめて関わってきたつもりです。
でもそのぶん、
「他者」に気持ちを向けすぎて
自分自身を置き去りにしてしまう 時があります。
頭では分かっているのに、
「自分を大切にできてこそ、他人も大切にできる」
それでも、できない日がある。
これが心理学の難しさであり、
人間らしさなのかもしれません。

◆ 気づきを“自分を罰する材料”にしなくていい
気づきを得たとき、
私たちはつい自分を責めてしまいがちです。
でもそれではもったいない。
気づきは、
自分を罰するための道具ではなく、
自分を慈しむ力 に変えてほしいのです。
心の旅路は、まだまだ続きます。
私も今日、またひとつやさしい一歩を踏み出しました。
もしあなたも最近、
自分にキツい言葉をかけてしまったのなら、
どうかそのことに気づいた自分を責めず、
そっと、やさしく声をかけてあげてください。
「大丈夫だよ。よく気づいたね。」
そのひとことが、心を守る大切な一歩になります。
🕊️この記事は、日本心理カウンセラー養成学院(JTC心理学院)の講師によって過去に執筆された内容を再掲載したものです。
内容は当時の情報をもとにしていますが、今も心に響くテーマとしてお届けします。


