「人の性格は、変えることができますか?」
これまで何人もの方に聞かれてきた質問です。
私の答えは、はっきりしています。
「変えられます。」
ただし、そのためには
“山” と “谷” を越えるプロセスが必要
今日は、変わりたいのに変われないあなたに向けて、
私の体験と共にお話しします。
◆ 1. 性格は気づいたら“そうなっていた”
明るい人、控えめな人、よく笑う人、慎重な人。
性格は人それぞれで、生まれつきのように感じることも多いもの。
そして自分の性格を好きだという人もいれば、
「ここを直したい」「変わりたい」と願う人もいます。
私自身、くよくよするところや、
その一方で向こう見ずなところを変えたいと思った時期がありました。
節目のたびに「よし、もう悩まない!」と決心しても、
その決意は一日ともちませんでした。
「三つ子の魂百まで」
この言葉に、何度がっかりしたかわかりません。
「性格は変えられないのかな…」
そう思った時期もありました。
◆ 2. そして30歳を過ぎて“変わり始めた”
そんな私が変わり始めたのは、
この学院で心理学を学び始めた頃です。
先日、コミュニケーション講座で昔の自分の目標を見返しました。
そこにはこんな言葉が並んでいました。
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「相手に合わせすぎず、自分らしく存在したい」
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「怒りに気づける自分でいたい」
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「初対面の人と長く話しても疲れない私になりたい」
驚いたことに、
書かれた5つの目標がすべて達成されていたのです。
決意も長続きしなかったあの頃の私が、です。
その瞬間、私は心から思いました。
性格は、変えられる。
◆ 3. 性格を変えるために必要な「2つの山と谷」
性格を変えるには、
大きく分けて 2つの山と1つの谷 を越える必要があります。
🌄 ①「自己理解」の山
まず越えるのが、
自分を知る“自己理解”の山。
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自分がどんな考え方をするのか
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どんな感じ方をするのか
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どんな行動パターンを持っているか
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過去の経験が今にどう影響しているか
これらを深く見つめる必要があります。
時には、見たくない自分と向き合うこともあります。
孤独や怒りや恥の感情が押し寄せることもあります。
それでも、
「それが今の私なんだ」
と認めていくことが、山を登る大きな一歩です。
🌫️ ②「昔の自分」という谷
次に越えるのが、
変わろうとした時に突然現れる“谷”。
それは――
「昔から慣れ親しんできた自分」に戻ろうとする力です。
人は変化に不安を感じる生き物。
たとえ変わりたいと願っていても、
無意識は“昔の自分”の方が安全だと判断してしまうのです。
だからこそ、気を抜くとすぐに引き戻されてしまいます。
この谷を越えるには、
冷静さと、もう一度立ち上がる強さ

◆ 4. それでも、確実に変わっていく
私は心理学に出会わなければ、
きっと今も昔の自分のままでした。
山を登り、谷を越え、
時間をかけて「私らしい私」になってきた今、
心から豊かで幸せだと感じます。
もしあなたが今、
「変わりたいのに変われない」
そんな苦しさの中にいるなら、
どうかこの言葉を受け取ってください。
変わる力は、もうあなたの中にある。
そして心理学は、その力を引き出してくれるはずです。
数年後、
ふとした瞬間に気づくでしょう。
「あ、昔の私じゃない。」
その日が必ず来ます。
🕊️ この記事は、日本心理カウンセラー養成学院(JTC心理学院)の講師によって過去に執筆された内容を再掲載したものです。
内容は当時の情報をもとにしていますが、今も心に響くテーマとしてお届けします。


