「私自身に出会った夜」― インナーチャイルドが教えてくれたこと

こころの整え方

私は3年ほど前に、“私自身”に出会いました。
ん?どういうこと?と思うかもしれませんね。

 


眠りに入るその瞬間、現れた“もうひとりの私”

それは突然でした。
きっと数日前に受けたカウンセリングが、きっかけになったのだと思います。

その夜、ベッドでまどろみながら、ふと視界に浮かんだのは――
6、7歳の頃の私でした。
その子は、じっと私を見つめていました。
真剣なまなざしで。無邪気さのない、どこか大人びた顔で。

そして、彼女は言いました。

「可愛くなくたっていいもん」
「楽しくなくたっていいもん」

その瞬間、胸がギュッと締めつけられ、涙が止まりませんでした。
その子が確かに、あの頃の私自身だと気づいたのです。

 


小さな私が背負っていたもの

「かわいいね」と言われたかったのに、
「可愛げがない」と言われて傷ついてきたこと。
「楽しいことをしてはいけない」「真面目でいなきゃ」と、自分に制限をかけてきたこと。

小さな私は、ずっと我慢と強がりの中で生きていたのだと気づきました。
その夜、私は大泣きしました。
私の中の“小さな私”を、ようやく見つけた夜でした。

 


娘の中に見た“私自身”

しばらく経って、ある日ふと気づいたのです。
あの夜に見た私の眼差しの中に――娘の目がありました。
私と娘の目は、とてもよく似ています。

そう、私は無意識のうちに、娘に自分を投影していたのです。
私が「良い子でいなきゃ」と自分に課してきたものを、
娘にも課してしまっていたことに気づきました。

 


“自由を許す”という癒し

あの夜は、
私が「私らしく生きること」を許した夜であり、
同時に、娘にも「娘らしく生きること」を許した夜だったのだと思います。

心の奥深くにいた“小さな自分”と出会うこと。
それは、インナーチャイルドとの再会であり、
世代を越えた優しさの循環のはじまりでした。

 


 

 

🕊️ この記事は、日本心理カウンセラー養成学院(または日本総合カウンセリング)の講師によって過去に執筆された内容を再掲載したものです。
内容は当時の情報をもとにしていますが、今も心に響くテーマとしてお届けします。